BLOG

2020.10.15

ブレイクタイム

Shunsuke Toyonaga

Director
Planner

41歳。

敬愛するジョン・レノンの年齢を超えてさらに1年。
カート・コバーンは享年27歳。坂本龍馬31歳、ゴッホは37歳。
マイケル・ジャクソンは50歳没なので、まだ9歳若い。

思えば長く生きたものだなぁと思う反面、先は長いなぁとも考える。

ちなみに鶴の野生寿命は30年程度。ゾウガメが250年。
赤ウニは200年、ニシオンデンザメは400年。
ベニクラゲに至っては老化と若返りを繰り返し、不老不死と言われている。

新入社員の時に撮影小道具(キャスト)からの転身で我が家にやってきたイシガメは推定20歳になる。
人生のおよそ半分ほどを共に過ごした。
寿命は不明。


******


41歳。

19世紀フランスの哲学者「ジャネーの法則」によれば、時間の心理的長さは年齢に反比例するらしい。
50歳にとっての10年間は、5歳にとっての1年間である。5歳にとっての1日が50歳にとっての10日。

長女が1歳なので、彼女にとっての1日は僕の41日分に相当するわけだ。
僕が41日間かけて過ごすくらいの時間を、ぎゅぎゅぎゅーっと濃縮した1日を過ごしている。
昨日までできなかったことが、突然今日できるようになるのも納得がいく。

歳をとるに連れて、体感時間が早くなる。
これって、夢の奥へ進むほど時間が遅くなった『インセプション(byクリストファー・ノーラン)』の世界観と逆の現象と言えそうだ。
何かを先延ばしにしたとしても、むしろ終わり(この原稿の〆切も)は加速度的に近づいてくる。

気づいた人もいるかと思いますが、『TENET』観ました。かぶれてます。
時間について考察したくなる。
『TENET』おもしろい。誰か語らいましょう。


******


時間をテーマにした心を打つ言葉やコピーは数多あるが、特に感銘を受けたものを並べてみる。
福岡の長野時計店の広告「にんげんの時間」「Happy Birth Time」。
谷川俊太郎「朝のリレー」。
The Beatles「When I'm 64」やデビアスの「スイート10ダイヤモンド」なども。

当然だけど、人生とか人間関係とか、時間とは切ってもきれない人間そのものを丁寧に描いたり再構築したりする言葉にハッとさせられる。

映像だとギミックに凝ったものも楽しい。
時間そのものをテーマに扱ったものの他、時間をうまくコントロールした表現にも刺激を受ける。
John Lewisの2010年広告「Woman」。
Michel GondryのPV「Cibo Matto - Sugar Water by」。
変則的なところだと、ROBINSONSオレンジジュースのCM「Thanks Dad」。
などなど。

考えてみればそもそも映像制作は、時間を切り取る作業と言えるかもしれない。


******


さて、今年いっぱいで僕は20年の会社員生活から一旦離れ、来年からはディレクター/プランナーとしてフリーランスになります。
(その内の12年間はTYOにいました。)

組織に属し、仲間と研鑽し合えるという立場は物凄く幸福なことなのだとしみじみ感じる一方、新たなスタイルにワクワクしている自分もいる。

少し前から、20年周期で自分の人生を考えるようになった。
衣食住を両親から享受して育った21年、曲がりなりにも社会人として独立した20年。
そして次の20年がはじまる。

何度も脱皮を繰り返す昆虫のように、20年ほどで新しい生活をはじめるのはおもしろい。

コピーライターの故・眞木準さんはこう書いた。

「四十才は二度目のハタチ。」

つまり60歳は3度目のハタチ。80歳は4度目、人生100年時代ともなるとハタチは5度もある。
41歳。
これからの20年が楽しみである。

今後とも、どうぞよろしくお願いします。

toyoblog01.jpg

次回は、その後のヤモリフォトフォルダが気になる関根さんです。