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2019.08.19

「耳よりな話」

Shunsuke Toyonaga

Director
Planner

耳って、奇妙です。

あ、はじめに断っておきますと、お得なセール情報でも、ありがたうまい話でもありません。
文字通り「耳」のお話です。

改めまして、耳って、奇妙です。
まずカタチからして明らかに変。
文字で表すと、「?」←外郭がこのカタチ。
その内側の複雑で謎めいた凸凹。
もっと単純な、円錐形とかじゃダメなんですか?
福耳はもてはやされるけど、そもそも耳たぶって何用ですか?
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爬虫類、鳥類までは良かった。
シンプルな穴とか膜だもの。
それが哺乳類ときたら!
(耳介は哺乳類にしかないそうです。)

世の中には猫をはじめとした獣耳を愛好する人々がいますが、よくよく観察してほしい。
猫の耳だって、中はやっぱりグニャグニャ、不思議肉の塊。
外見だけじゃなく内面まで知って、愛してほしい。

耳とは。
音の感覚器であると同時に、重力の向きと加速度の感覚器でもある。
超絶優秀な装置!

内耳まで含めた全体構造でいうと、なんだかラッパのようです。
内部にカタツムリを有しています。
ちなみに内耳のことをラビリンス(骨迷路)と言います。
ゾクゾクしてきます。
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楽器然としていながら、音は発しない。何一つ音を立てない。
自ら動かすこともできない。
目はパチパチ、鼻はヒクヒク、口はパクパク、え?耳は?


奇妙すぎる。
でも、そこに惹かれる。
なぜだか美しいのです。
風で揺れた女性の髪の隙間からチラリと見える、あのフォルム。
ベースボールキャップの外に佇む無防備な姿。
冷たい風に赤らみながらも、ピクリとも動かない不器用ないでたち。
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そんなわけで、耳を撮ってます。
ぼくのリールのほとんどの登場人物は耳が出ています。
コンテの段階で耳、描いています。
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はじめましてのヘアメイクさんには怪訝な顔をされます。
下手をすると気味悪がられます。
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耳。
人によって違うカタチ。
遺伝のしやすさや形状変化の少なさから、親子鑑定や個体識別にも利用されてきた、特殊器官。
目や手ほど表情としての変化はないけれど、油断なく常にこちらをうかがっている。
鼻ほどぶっきらぼうでもない。
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奇妙で滑稽で、美しくって、ちょっとイビツで、でも実は理にかなってて、なんだか気になる。
そんな映像つくりたいと、試行錯誤な日々です。
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次回はどこかミステリアスな、寳榮さんです。