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2019.08.05

コンプレックス

Hitomi Yoshimura

Director
Planner

去年、イギリスに移住した姪っ子たちが現地の授業についていけなくて落ち込んでいる。
そりゃそうだ。
知識があっても英語がわからないと問題文も理解できない。

「でも、数学だけは、オリビアエミリアミリアンカチュリーナソーフィに『ジーニアスッ!!』って言われるんだよ!」

そうか、数字は言語なんだな。と感心する。
喋るのが苦手な人が絵でコミュニケーションをとるような。
数字はすごいな。
「ところで、オリビアエミリアミリアンカチュリーナソーフィって?」
「いつも一緒の5人組なの」
英語が喋れなくても、友達はできるのか。

私は、数字が苦手だ。
こちらは仲良くしたい気持ちでいっぱいだが、向こうはそうでもないらしい。
プライベートは、基本ダブルブッキング、時折トリプルブッキング。
カレンダーの数字を見ていると朦朧として目眩がするの。と言い訳する私を友人たちが冷ややかな目で見つめる。
私を見つめる眼が1個2個3個、、、あぁ、目眩がする。

居酒屋で割り勘を率先して計算したがるくせに、電卓を使ってもいつも間違えているらしい。
途中参加とか、わたしお酒が飲めないんです。とかやめてほしい。
ただでさえ間違うのに、この人は1000円でよくて、この人はノンアルだから1500円とか。。。
オプションが増えると茫々とした夜の海に放り出される気分。絶望。

そして数字に嫌われているのと同じくらい、地図にも嫌われている。
そこに因果関係があるのかは分からないが、私のわりかしハッピーな日常に暗い影を落としているのは間違いない。

「なんで方向音痴なのに、いつも自信満々で先陣切って歩くのか?」
「右曲がって店に入ったのに、店出るときも右曲がる神経がわからない」
「今、あなたはまっすぐ歩いているって思ってるだろうけど、私の頭の中では横移動しているの」

3つ目に関しては、地図に愛されし者どもが「わかる〜!」と深く頷きあう中、1人ポカンと間抜けな顔で聞いていた。横移動?
私は、私の頭の中で、前進しかしたことがない。なぜなら、私の両目は体の前部分についているからだ。

それでも、いいことはあった。
あれは大学生の頃。スイスからオーストリアへ電車移動しているつもりが、気づいたらドイツの片田舎にいたことがあった。
ドイツ語も読めず、切符に何が書いてあるかわからず、自分がどこにいるかもわからない。
穏やかな日差しが降りそそぐのどかな駅のホームで、途方にくれる私。
足元に影が落ち、ふと見上げるとやたら体の厚みがある鼻とほっぺが真っ赤な地元のおじいさん。
無言で切符をむんずと取り上げる
ふむふむと切符の内容を読んで、よくわからない言葉で何かを指差している。
まるでわからない。
しょうがないと諦めたのか、私の腕を掴みどこかに連れていく。実力行使だ。
着いたのは彼の小さなお家で、ビールを勧められたりご飯をご馳走になったり、楽しくなって一緒にダンスを踊り、結局泊まらせてもらった。
翌日、駅まで送ってもらい、駅員さんに何やら説明してくれ、私は無事目的地にたどり着けた。
別れの時、ビールの香ばしい匂いとおじいさん特有の弾力のないほっぺたが私の頬に優しく触れたハグを覚えている。

でも、悪いことの方がやっぱり多い。
・高校受験、願書を出す日を間違えて、受験できなかった(呼び出された母の前でメガネが壊れるくらい担任にボコボコにされた)
・大学受験、本命1本しか受けてないのに試験時間を勘違いし、途中で帰ってしまった(一緒に受験した友達から「なんで途中で帰ったの?」と言われ発覚)
・「三越前」集合と言われ、銀座三越のライオンの前でひたすら待っていた(三越前って駅名なんですね)

そして、昨日。マネージャーの増田さんから
「昨日、ブログの〆切だったけど」


昨日の昨日は一昨日だから、、、1日、2日、、、あぁ目眩がする。

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