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2019.04.01

カレーとクリエイティブ

Hiroaki Matsu

Director

どうも、松です。

変わった苗字ゆえ、初めてコマフォトに載ったとき「林 宏彰」と書かれたのも今では遠い思い出です。

本職はCMディレクター・・・と言いたいところなのですが、いつしかTVアニメに手を出したり、水木しげる先生のお手伝いをしたり、ジャニーズの皆さんを美味しいカレー店にご案内したりするうちに、自分が何者なのか説明するのが難しくなってきました。

最近は、渋谷スクランブル交差点の4面ビジョンを連動させたアニメ「トキノ交差」やら、リアル脱出ゲームのオリジナルアニメやら、パラスポーツのプロモーション映像やら、少しジャンルからはみ出した映像を作るかたわら、中目黒のアートプロジェクト「なかめエンノシターズ」に携わったり、dancyuのカレー特集を手伝ったりと、相変わらず何者なのかわからない動きをしております。
トキノ交差点.jpg
(渋谷スクランブル交差点で公開中の「トキノ交差」)

・・・さて、今回は何について書きましょう?

うちのペット紹介と称して70種ほどいる珍生物たち・・・キャットゲッコーやらマハシールやら、図鑑にまだ載っていないやつやら・・・をネタにしようか?

およそ全世界に1000体いる妖怪と広告の関係についての考察・・・あぁ、これはすごく面白い話だけど、引く人も多いだろうなぁ。

あれ、前のブログを書いた関根さんから「今話題のカレーの話を聞けるんでしょうか?」
ってフリがありますね。

なら、カレーの話を少々。

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私は年間で500食以上のカレーを食べています。

一口に「カレー」といってもいわゆる「カレーライス」だけじゃありません。
インドをはじめとした世界各国のスパイス料理、カレーうどんやカレーそば、大阪から広がるスパイスカレーに、果ては麻婆カレーまで。
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(個性あふれる荻窪「吉田カレー」)

ですから一番困るのは「一押しのカレーを教えてください。」という質問。
その人の趣味嗜好を知り、生活エリアを知り、どんなカレーが未体験か、を知った上でなら、一押し50軒くらいには絞りこめますが。

「カレーとは何か?」

その定義にはさまざまな意見がありますが、とにかく毎日食べて飽きないほどの多様性があるんです。

そして、カレーを食べまくっていて面白いのは、その多様性の中から見えてくる、文化的・歴史的な「気づき」。

たとえば、スリランカ料理とマレーシア料理にはびっくりするほど共通点があるのですが、それは両国が同じく、オランダの植民地になったあと英国の植民地になった歴史があるから。

スリランカs.jpg
(多彩なスリランカ料理の世界)

あとから支配した方が地位が高いので、両国ともオランダ由来の料理は庶民派、英国由来の料理の方がUPPERな扱いを受けているんです。
ヨーロッパからスリランカ、マレーシアに行くとき経由する南アフリカにマレーシア由来の料理があるのも、英国人がマレー人シェフを連行してきたからなんですね。

また東京の高田馬場はミャンマーのさまざまな少数民族料理がいただける、日本最大のミャンマータウン。
かつてミャンマーの軍事政権に迫害された少数民族の方々が日本に逃げのびた際、民主化運動の拠点となったからなのです。

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(シャン族のぷるぷる豆腐麺「トーフノエ」)

面白いのは、それら本国で迫害された少数民族の方々と、国費留学で日本にきたエリートの息子たちとが、この高田馬場では共存していること。
カラオケ好きな彼らは長渕剛の「乾杯」を合唱したりしてるんです。
「ここでは友達だけど、国に帰ったら立場が違うから一緒に歌えない」なんて言いながら。

カレーを食べると、こういった気づきが次々に出てくるんです。
世界が、違う角度から見えてくるんですね。

「カレーとは何か?」

「カレーとは、香辛料を介した文化のごった煮である。」

まだまだ語り尽くせません。
続きはお仕事でご一緒した時にでも。

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次は角 大志さん。
アートディレクターでありギタリスト。
ROCKなお話が聞けるはずですよ。