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2019.01.21

アナログのパワー

Eriko Oshikawa

Director
Planner

こんにちは。

入社6年目、富山県出身、
ディレクターの押川恵里子です。

ブログというものを初めて書きます。
しかし難しいですね。
読む人に楽しんでもらえるような特技やニュースも思いつかず、
どうしよう、書くことがない、と散々悩みましたが、

自己紹介の意味も込めて、
普段あまり語れない好きなものについて語ろうと思います。


それは「ヤン・シュヴァンクマイエル作品」です。

はじめてシュヴァンクマイエル作品に触れたのは
大学の授業で「Food」という短編集を観たときでした。

ファストフードの機械になっているおじさん。
空腹のあまりテーブルを食べる男たち。
自分の左手を食べる男。
数々のビジュアルインパクトに、
なんだこれは!と衝撃を受けました。


それ以来、作品集を探しては観て、探しては観て、
その度に、なんだこれは!!と感激しました。
なかでも不思議の国のアリスを独自解釈した「アリス」がいちばん好きです。
一人語りするアリスの唇のドアップとか、
穴に落ちていくシーンがエレベーターで表現されていたりとか、
クッキーを食べて小さくなるどころか人形になってしまうとか、
迫真の表情の白ウサギとか、
惹きつけられる演出盛りだくさんです。

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シュヴァンクマイエル作品の魅力はいろいろありますが、
そのひとつは
アナログ手法から生まれる生々しさ、
だと思っています。

シュヴァンクマイエルはCGを一切使わない主義で、
作品のほとんどが
人形や粘土や実写を組み合わせたストップモーションアニメです。


映画「サヴァイヴィングライフ」では、
写真の切り絵をコラージュしたアニメーションが使われています。
アニメーションの動かしも編集ではなく、
プリントアウトした素材を一コマ一コマ手作業で動かしているから驚きです。

ちなみにこの切り絵の手法、
実写映画を撮影する予算がなく、
スタジオでのスチール撮影で全ておさまるように...
運搬費も最小限に抑えられるように...
という苦肉の策だったらしいのですが、

実写映画を撮影できる予算が手に入ったにもかかわらず、
シュヴァンクマイエルはこの手法を選び、
最終的に実写でやるよりお金がかかってしまったそうです。


予算のことは建前で、この手法で撮影してみたい!とクリエイターの血が騒いだのでしょう。

シュヴァンクマイエルの作品はグロテスクな表現が多いのですが、
ギャー!グロい!で終わらない魅力があります。
食感や質感、匂いまで伝わってくるような生々しさ。
手作業への執着によって行き着くことのできた表現だと思います。

ストップモーションアニメを使った演出、いつかやってみたいです。

さて次回は、ディレクターの北村拓司さん。
オフィスで会うと「最近調子どう?」といつも気にかけてくれる頼れるアニキです。
次回もお楽しみに!